2023/03/20

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【開催報告】福島県富岡町産業・工業団地進出企業向け 富岡町案内ツアー

2023年3月2日~3日にかけて、富岡町の主催する「産業・工業団地進出企業ご担当者様向け富岡町案内ツアー」が開催され、とみおかプラスはその運営を行いました。

東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故から12年、富岡町の避難指示解除から6年。
地域インフラの復旧が進み、立地環境が大きく向上した富岡町の産業・工業団地へは、福島県内外から11の企業が進出しています。(2023年2月末現在。企業の一覧はこちらから

今回は7企業、9人の担当者が参加して開催された、1泊2日のツアーの様子をレポートします。

1日目

13時に富岡駅に集合し、富岡町の文化の中心地である「富岡町文化交流センター学びの森」へ。
参加者同士の自己紹介の後、富岡町役場職員より富岡町の概要と震災前から震災を経た現在の町の様子を説明。
その後放射線リスクコミュニケーション相談支援センター及び原子力安全研究協会より、この地域に暮らすにあたって避けては通れない放射線の基礎知識について説明いただきました。


説明の後は、2020年3月に特定復興再生拠点として一部立ち入りが可能となった夜の森地区の、JR夜ノ森駅及び富岡町産業団地へ。
放射線の測定をしながら、周辺の現状についての講話、質疑応答を行いました。

その後は、生活の拠点となる場所を案内。

富岡駅前の富岡町観光協会、余暇として釣りやマリンスポーツを楽しめる富岡漁港、24時間、365日緊急対応が可能なふたば医療センターなどを紹介。町内施設や医療機関の状況について理解が深まったのではないかと考えています。

周辺情報のインプット後は、富岡町の成り立ちと複合災害がもたらした地域の変化の伝承をおこなうために2021年7月にオープンした「とみおかアーカイブ・ミュージアム」へ。

震災直後や避難の状況だけでなく、震災前に営まれていた富岡町の文化や風習、生活や生業の様子などを皆さん興味深く見学されていました。

ホテル蓬人館にチェックイン後、富岡町のお食事処の1つ「旬菜四季工房 瑠々花」へ。
とみおかプラスより移住制度と福島12市町村移住支援センターより求人プロジェクトの説明のあと、富岡町への移住者3人から移住の経緯や、今の富岡町に感じていることなどをお話しいただきました。

Uターン/Iターンの富岡町で子育て中の女性2人と、地域おこし協力隊としてとみおかワインドメーヌで働く男性にお話をいただいたのですが、それぞれの立場からの富岡町の暮らしや町の魅力を、率直にご自身の言葉で伝えていただいたことが、企業担当者の皆さんの心に響いたようでした。

その後は懇親会となり、富岡町に進出した企業同士の交流がここで生まれたことも非常に良い機会になったようでした。

2日目

2日目は、休日訪れることのできる場所として近隣町村のスポットを紹介。
富岡町中心部から車で15分ほどの、隣町・楢葉町の天神岬スポーツ公園、しおかぜ荘を案内。気軽にキャンプやバーベキューができ、宿泊施設はもちろん、日帰り温泉もあるので、日頃の疲れをいやしたり、家族を呼んだりした際に楽しんで欲しいスポットです。

2022年4月に富岡町立富岡第二小学校跡地につくられた「トータルサポートセンターとみおか」は、特別養護老人ホームとスポーツジム、カフェ、ワークスペースが併設されています。ワークスペースは基本的に無料で使用でき、月に1回「こども食堂」も開催され、とみおかプラススタッフもサポートしています。

その後は、1日目にお話をしていただいた先輩移住者・地域おこし協力隊の細川さんが生産統括を行っている「とみおかワインドメーヌ」のワインぶどうの圃場(ブドウ畑)へ。
震災後の2016年に地元有志10人から始まった、ワインづくりを核とした次世代に継承する新たなまちづくり、一度住民がゼロになってしまった富岡町という場所で挑戦するワインづくりの可能性などを伺いました。

町の中心部にある「東京電力廃炉資料館」では、改めて、原発事故や廃炉の現状を、詳細な資料や映像を通して確認いただきました。

町内の子どもの遊び場として「とみおかわんぱくパーク」も見学。商業施設「さくらモールとみおか」に隣接する場所とあって、土日はたくさんの親子連れで賑わっています。家族での移住の際には、検討材料のひとつとしていただければと思います。

昼食後は、双葉郡8町村インフォメーションセンター「ふたばいんふぉ」にて意見交換会を行いました。

企業担当者の皆さんからは

「富岡町のいいところ、知らなかったところ、移住者の話を聞けて良かった」
「進出企業同士で、雇用などの課題を話しあえた」
「住む場所などを見学でき、採用時に気をつける部分の検討がついた」

など前向きな意見をいただきました。

また次回ツアーを行う際のリクエストとして、

「住宅、スーパー巡り、学校訪問をしたい」
「不便、不十分な部分など課題の紹介」
「各進出企業の取り組みの紹介」
「企業ツアーを含む移住者ツアーの企画をしてほしい」

というような意見をいただきましたので、今後に活かしていければと思います。

とみおかプラスとしては、
移住制度や住宅に関して、とみおかプラスで対応できる旨を直接担当者に伝えられたこと、
(駆け足ではありましたが)子育て、医療、住宅、交通、について企業の方が疑問に思うことをお伝え出来たこと、
放射線についても、現段階での安全性を確認いただけたこと、
町内施設を訪問いただき、ともにご案内できたこと

などから、ツアーを開催した意義を感じています。

企業の広報の方より、インタビューや取材を通して富岡町の施設や制度について伝えたいとのご依頼もいただいたことから、これからも町と直接つながっているまちづくり会社として、町の施策や現状、移住に対するサポートをお伝えしていきたいと思いました。

ご参加いただいた企業担当者の皆さん、ツアーにご協力いただいた町の皆さん、ありがとうございました。

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