2022/06/06

イベントレポートインターンシップとみサポ事業実績

Fukushima Field Xインターン企画開催レポートvol.2「とみおか はっけん、」編【とみサポ】【関係交流人口拡大】

こんにちは!私たちはFukushima field X(フクシマフィールドクロス、以下FFX)インターン生です!

以前のブログで、桜まつり2022に併せて私たちが企画・運営を行ったイベント”とみおかはっけん、”と”祭会ーSAIKAIー”を紹介していただきましたが、今回は私たちがその二つのイベントのレポートをお届けします!
少し長くなりますが、最後までご覧いただけると幸いです。

 

インターン期間~夜ノ森地区におけるアクションプラン作成

FFXは今年の2月、オンライン上で顔を合わせました。所属している大学や専攻分野、学年も異なる5人が1チームとなり、福島県富岡町の課題解決に挑戦することになりました。
FFXとは福島県主催の春期休暇を利用した短期インターンで、私たちの富岡町チームのほかにも双葉町、広野町、田村市の担当チームもあり、それぞれの地域でフィールドワークとプラン作成を行い、最終日に各チームがまちの方に向けて提案を行いました。
今回のインターンでは「夜ノ森地区におけるアクションプランの提案」が私たちの課題として与えられました。ご存じの方も多いかと思いますが、今年2022年の1月に富岡町夜の森地区の帰還困難区域が、特定復興再生拠点として立ち入りが緩和されたことをきっかけに、この地区を活性化させるためのアクションプランを提案してほしいというのが、この課題に託された思いでした。この思いに応えるべく、ここから一つのプロジェクトがスタートしました。

特定復興再生拠点として、ゲートが撤去された夜の森地区

今年の2月に顔合わせを行い、その後は週一回のペースでオンラインで課題解決のためのセミナーと現状分析やターゲット分析を行うワークショップを行いました。そして3月14日から3日間にわたり富岡町にメンバー5人が集まりフィールドワークを行いました。とみおかプラススタッフの皆さんご案内のもと、夜ノ森地区やふたばいんふぉ、ワインドメーヌの見学やとみおかアンバサダーの中久喜さん、富岡町総合福祉センター林さんへのインタビューなど富岡町で濃い時間を過ごしました。また毎晩、ホテル内でフィールドワークを基に考えたことやそこから提案に繋がるようなアイデア出しを夜遅くまで行いました。

とみおかプラス事務局で、とみおかアンバサダー・中久喜さんから話を聴いている様子

フィールドワーク終了後、オンライン上で発表資料の作成、発表の準備を行い最終発表まで駆け抜けました。
今回、私たちの提案では富岡町に関わる方々の熱い思いを、私たちと同じくらいの若い世代の人たちに感じてもらい、将来的に様々な方法で富岡町に関わってもらうことを目的として二つのイベントを企画しました。
またこのイベントを桜まつりと一緒に開催することで夜ノ森地区への理解や富岡町の愛が深まると考えて企画しました。

インターン生発表資料の一部

ありがたいことに企画提案後、とみおかプラスから予算補助や運営サポートをしていただけることとなり、1か月後の桜まつりでの開催に向けて準備が始まりました。今回はこのコロナ禍の状況も考慮し、インターン生の友人計9人に参加を募り、開催2日前には参加者への打ち合わせをオンライン上で行いました。

 

富岡町桜まつり2022参加~プロジェクト実行「とみおかはっけん、」

4月9日(土)
前日入りした私たちはツアーの開始まで「富岡町桜まつり2022」内で、とみおかプラスのブースととみおかワインドメーヌのブースで出店のお手伝いをしました。
とみおかプラスのブースでは富岡町のお米で作ったお酒”萌の躑躅(きざしのつつじ)”の販売のお手伝いをしました。とみおかアンバサダーの中久喜さんからこのお酒に込めた思いを伺っていた為、販売には熱を込めました。そのおかげもあってか、多くの人に萌の躑躅を手に取ってもらえ、私たちも嬉しくなりました。

また、とみおかワンドメーヌのブースではフランクフルトと、震災以前に夜の森地区で店舗を構えていた「和伊んや」のクラムチャウダーの販売を行いました。「和伊んやさんの!?」と言って寄ってくる町民の方もいらっしゃって、現在の夜の森地区では感じることが難しかった町民の日常があったという事実を垣間見ました

和伊んやレシピのクラムチャウダーを販売

午後から私たちは自動車で富岡町をまわる「とみおかはっけん、」というツアーを開催しました。
この「とみおかはっけん、」というツアー名には富岡町の現状を自分の目で耳ではっけんしてほしいという想い、そして最後の読点には今回だけでなく次へと続いて欲しい、また富岡町に来てほしいという願いが込められています。FFXインターン生が直接知り合いに声を掛け参加者を募集し、9人の大学生がこのツアーに参加してくださいました。

桜まつり会場に集合し「とみおかはっけん、」がスタートしました。富岡町役場職員(とみおかプラス前事務局長)であり、富岡町出身の佐々木邦浩さんに、各地の震災前後の状況や現状を解説をしていただきながら3台の車に便乗して富岡町をまわりました。
まず、夜の森公園前の桜並木を通りました。町民の方から話を聴き、私たちも実際に見ることを心待ちにしていた桜を眺めながら国道6号線へ出ました。震災による被害を受けた状態のまま今も残る建物が特に印象深い国道6号線を通過して、震災後に町内でワインづくりを始めた、とみおかワインドメーヌへと向かいました。

とみおかワインドメーヌでは小浜圃場を見学させていただきながら、代表理事の遠藤秀文さんにワインづくりを始めた経緯や活動内容、富岡町の現状などについてお話していただきました。遠藤さんのお話を聞いて富岡町に対するアツい想いを強く感じました。
また、これから富岡町がどのように変化していくのか楽しみになり、富岡町にまた訪れたいという気持ちがより強くなりました

ワインぶどうの圃場で話をするとみおかワインドメーヌ代表理事・遠藤秀文さん

続いて、とみおかアーカイブ・ミュージアムを訪れました。アーカイブミュージアムでは、佐々木さんに展示の案内をしていただきました。私たちインターン生も3月に富岡を訪れた際に、アーカイブミュージアムを見学させていただいたのですが、震災当時、役場職員として実際に被災現場や避難所の陣頭指揮にあたった佐々木さんの解説があることによって、3月に見学した際とは、違った視点で展示を見ることができました

アーカイブミュージアムの後は、車内から富岡復興メガソーラー・SAKURAを見学し、富岡町にメガソーラーが建設された理由や、土地の利用方法に対する課題などを学びました。

続いて、花寺・宝泉寺にて満開の桜を堪能し、最後は富岡漁港にて夕暮れどきの海を見ました。

花寺・宝泉寺の樹齢約900年の枝垂れ桜の下で

この「とみおかはっけん、」では、様々な場所をめぐり、富岡に関わる方々のお話を伺うことで、富岡町の復興の光と影について考える時間となりました。参加者の方々からも、「富岡町の良いところだけでなく、被災した建物の現実も見ることができ、勉強になりました」などの感想を頂き、運営、参加者ともに短い時間ながら密度の濃い時間を過ごしました

FFXインターン生
田中龍之介(成蹊大学)、氏家望(横浜市立大学)、戸井田風音(筑波大学)、木本晴久(茨城大学)、池田佳玲奈(東京大学)

*****

富岡町で学んでくれた大学生たちがその「アツさ」を伝えるべく、友人・知人に声をかけ、富岡町を再度訪れてくれたことを、本当にうれしく思いました。
これからもとみおかプラスとして、こういった活動をサポートしていけたらと思っています。

Fukushima Field Xインターン企画開催レポートvol.3「祭会-SAIKAI-」編に続きます。

 

レポート後編はコチラ

Fukushima Field Xインターン企画開催レポートvol.3「祭会-SAIKAI-」編【とみサポ】【関係交流人口拡大】

とみおかプラススタッフによる概要レポートはこちらから

Fukushima Field Xインターン企画「とみおか はっけん、」「祭会-さいかい-」開催レポートvol.1【とみサポ】【関係交流人口拡大】


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